時をかける少女(2006アニメ版)

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時をかける少女 通常版時をかける少女 通常版
(2007/04/20)
仲里依紗石田卓也

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思慮の足りない主人公の少女がタイプリープという時間を戻せる能力を得たことで、周囲の人間を幸せにしようとしたり、都合の悪いことをなかったことにしようとしたり、はたまた都合よく書き換えようとしたり試みる話。

タイムスリップし、過去に干渉することで現実を書き換えるというアイデアは「バタフライエフェクト」に近い。ただし、基本的に少女の左右しようとする事項は、「バタフライエフェクト」のような重大事ではなく、ほんとにしょうもないことばかり。しかもきっちりと弊害も描いているため、ちゃんとしたドラマになっている。しかも、そのことが少年少女の淡い青春ドラマを際立たせることとなり、なかなか見せてくれ、大傑作の予感すら漂わせていた。

ただし、中盤までだが。

今作は青春ドラマとしては高い点数を与えられるが、同時にこの作品はSF作品でもある。そして、後述するSF部分で相当な減点があるために、すごーくもったいない作品になってしまった。

ネタバレになってしまうから、あいまいに語るが、後半のタイムリープの謎解きがあまりに雑である。伏線らしきものは確かにちりばめられていたが、結局はすべてが某登場人物の語りだけで説明される。問題は、その語りの内容だが、一人物の説明だけで納得するにはあまりに広すぎる世界が背景にあるらしい。が、語りでしか説明されても、過去の書き換え行為に相応なペナルティが作中には存在しないため、その広すぎる世界にリアリティが感じられず、見てる側は到底納得しづらいだろう。ゆえに、超展開を思わせ、作品世界から一気にリアリティが失われていった。

逆に言えば、この点をうまくフォローするなり、無視するなりしていれば、青春ドラマ部分の出来のよさから、最高評価を与えてもおかしくはなかったろう。事実、バタフライエフェクトは超能力ものとして、SF作品であることを避ける選択をしたため、ドラマ部分のみの評価がされ、高評価を得るにいたった。が、繰り返すが、この作品はSF作品であることを選んだ作品である。故に、SF作品としては致命的な欠点を看過しづらい。

出来はけしてよくない。

だから、いまいちといわざるを得ない。

すっごくもったいない作品である。
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